大手日系メーカーの中堅社員のニューヨーク赴任について

大手日系メーカーの中堅社員のニューヨーク赴任について

ここまでのあらすじ

大手日系メーカの社員です。

年齢は38歳。まだ役職はありません。

これからもないかもしれません。

独身です。結婚経験もありません。

非モテの権化のような人間なので、おそらくこれからも独身でしょう。

 

職種としてはマーケターではあったのですが、

色々とあり、最近は総務的な、非常に不得意な仕事をしています。

 

昨年37歳の時に、昇格と同時に海外赴任プログラムに推薦されました。

1年間限定で海外の事務所に放り込み、"OJT"的に海外に慣れてこいという趣旨です。

30代後半にもなってOJTかよ。

ちなみに、このプログラムは単身で行かなければならず、

そのため、非モテを具現化したような僕に決まったのでしょう。

 

ちなみに、海外生活の経験はありません。

海外渡航経験も、36の時にフィリピンのセブ島に2週間、語学学校にすし詰め。

このプログラムへの参加が決まってから37の秋に台湾に4泊5日。

それだけです。

海外出張もありませんでした。

 

仕事も2~3年ほど、ドイツ人の御用聞きをしていました。

その時にやり取りしていた言語は英語で、

御用聞き部に異動になってから、英語を勉強し始めた感じです。

元々英語は苦手で、大学も赤本を立ち読みし、科目ごとの傾向と対策のページで

英語の難易度「易」と書かれていて、見栄えのする大学を選びました。

就職の時も外資系企業は最初から除外、国内企業でも海外売上比率が高い企業は避け、

注意深くドメスティックに生きるようにしてきたつもりでしたが、

やはり、海外との接点を強いられるときは強いられるようです。

 

もちろん、海外がイヤであれば断ってもよかったのですが、

以下の3点から受け入れました。

①社内でのポジションが甘めに言って中の上なので、自尊心を保てるなにかが欲しかった

②40にもなって役職がなかった時に、1年間海外に行ってたことが言い訳にできそう

③辞めるときに役立ちそう

「中の上」であるということは本当に引っかかっていて、

本当は「中の中」ぐらいなのかもしれないですが、

正直まったく納得がいかず、気持ち的に荒んでいたころでした。

今も納得がいっていないので、

海外赴任から戻った後、辞めることで序列から外れて楽になろうと思っています。

 

現在の英語力はTOEIC895点ですが

TOEICスコアはまあ、無相関とまでは言いませんが、

英語の実運用力ときれいに相関しておらず、

実際のところ、英語でのやり取りは非常に苦労します。

 

海外体験赴任プログラムへの参加が正式に決まると、

月一回対象者が集められ、研修が始まります。

ファンマルバイクみたいな見た目の単価の高そうな外国人の先生が

僕のような社内でも中の上程度の人間に

英語で圧迫面接をしたりするトレーニングです。

同じトレーニングを受けていた中の一人は、

入社してから一番つらい経験だったとこぼしました。

そんなにつらいことがなかったのかと、僕は驚きました。

 

そんなこんなで、半年程度続いたトレーニングも終わり、

どこに行くか行き先を探してくるフェーズが始まりました。

(つづく)